QC検定®(品質管理検定®)とは

品質管理のスペシャリスト

QC検定®(品質管理検定®)は、一般財団法人日本規格協会(JSA)と一般財団法人日本科学技術連盟(JUSE)が主催し、一般社団法人日本品質管理学会(JSQC)が認定する民間資格です。
品質管理に関する知識をどの程度持っているかを全国で筆記試験を行って客観的に評価を行うものです。
*品質管理 = Quality Control から「QC検定®」と呼ばれます。

日本のほとんどの企業では、品質管理が実施されています。この品質管理を実施するためには、そこで働く人々の品質管理に関する意識、能力、改善能力が重要です。この品質管理能力、改善能力といった能力を発揮するためには、品質管理の知識だけでなく、個人のリーダーシップ力やモチベーション、それらを引き出す組織体制などといった多くの要素が関係します。しかし、一番の基本となるのは品質管理に関する知識であることは事実です。

また、品質管理の知識といってもどのような問題を解決するのか、によって必要となる知識は異なります。そこで「QC検定®」では、企業においてどのような仕事をされているか(これからするか)、その仕事において品質管理、改善を実施するレベルはどれくらいか、そしてその管理・改善をするためにどれくらいの知識が必要であるかにより4つの級が設定されています。

QC検定®の受験者層

品質管理(QC)の知識およびその改善能力を評価することを目的とした検定試験のため、製造業や食品産業を中心に、社内評価や社員教育に取り入れる企業や、従業員に受験を推奨する企業が増えています。受験者層は製造業だけでなく、ホテルや百貨店などのサービス業も対象としています。

資格概要

1級/準1級について

レベル
  • 組織内で発生するさまざまな問題に対して、質管理の側面からどのようにすれば解決や改善ができるかを把握しており、それらを自分で主導していくことが期待される
  • 自分自身で解決できないようなかなり専門的な問題については、少なくともどのような手法を使えばよいのかという解決に向けた筋道を立てることができる力を有している
  • 組織内で品質管理活動のリーダーとなる可能性のある人に最低限要求される知識を有し、その活用の仕方を理解している
  • ★ QC検定1級問題例(見本)  *(一財)日本規格協会より

対象となる人材像
  • 部門横断の品質問題解決をリードできるスタッフ
  • 品質問題解決の指導的立場の品質技術者
試験範囲
品質管理の実践

■ 品質の概念  ■ 品質保証:新製品開発  ■ 品質保証:プロセス保証
■ 品質経営の要素:方針管理 ■ 品質経営の要素:機能別管理【定義と基本的な考え方】
■ 品質経営の要素:日常管理 ■ 品質経営の要素:標準化 ■ 品質経営の要素:人材育成
■ 品質経営の要素:診断・監査 ■ 品質経営の要素:品質マネジメントシステム
■ 倫理・社会的責任【定義と基本的な考え方】 ■ 品質管理周辺の実践活動

品質管理の手法

■ データの取り方とまとめ方 ■ 新QC七つ道具 ■ 統計的方法の基礎
■ 計量値データに基づく検定と推定 ■ 計数値データに基づく検定と推定
■ 管理図 ■ 工程能力指数 ■ 抜取検査 ■ 実験計画法
■ ノンパラメトリック法【定義と基本的な考え方】
■ 感性品質と官能評価手法【定義と基本的な考え方】 ■ 相関分析
■ 単回帰分析 ■ 重回帰分析 ■ 多変量解析法 ■ 信頼性工学
■ ロバストパラメータ設計

2級について

レベル
  • 一般的な職場で発生する品質に関係した問題の多くをQC七つ道具及び新QC七つ道具を含む統計的な手法も活用して、自らが中心となって解決や改善をしていくことができ、品質管理の実践についても、十分理解し、適切な活動ができる
  • 基本的な管理・改善活動を自立的に実施できる
  • ★ QC検定®2級問題例(見本)  *(一財)日本規格協会より

対象となる人材像
  • 自部門の品質問題解決をリードできるスタッフ
  • 品質にかかわる部署の管理職・スタッフ《品質管理、品質保証、研究・開発、生産、技術》
試験範囲
品質管理の実践

■ QC的ものの見方・考え方  ■ 品質の概念  ■ 管理の方法
■ 品質保証:新製品開発【定義と基本的な考え方】
■ 品質保証:プロセス保証【定義と基本的な考え方】 ■ 品質経営の要素:方針管理
■ 品質経営の要素:機能別管理【言葉として】 ■ 品質経営の要素:日常管理
■ 品質経営の要素:標準化【定義と基本的な考え方】 ■ 品質経営の要素:小集団活動
■ 品質経営の要素:人材育成【定義と基本的な考え方】 ■ 品質経営の要素:診断・監査【定義と基本的な考え方】
■ 品質経営の要素:品質マネジメントシステム【定義と基本的な考え方】
■ 倫理・社会的責任【言葉として】 ■ 品質管理周辺の実践活動【言葉として】

品質管理の手法

■ データの取り方とまとめ方 ■ 新QC七つ道具 ■ 統計的方法の基礎
■ 計量値データに基づく検定と推定 ■ 計数値データに基づく検定と推定
■ 管理図  ■ 抜取検査 ■ 実験計画法 ■ 相関分析 ■ 単回帰分析  ■ 信頼性工学

3級について

レベル
  • QC七つ道具については、作り方・使い方をほぼ理解しており、改善の進め方の支援・指導を受ければ、職場において発生する問題をQC的問題解決法により、解決していくことができ、品質管理の実践についても,知識としては理解している
  • 基本的な管理・改善活動を必要に応じて支援を受けながら実施できる
  • ★ QC検定®3級問題例(見本)  *(一財)日本規格協会より

対象となる人材像
  • 業種・業態にかかわらず自分たちの職場の問題解決を行う全社員 《事務,営業,サービス,生産,技術 を含むすべて》
  • 品質管理を学ぶ大学生・高専生・高校生
試験範囲
品質管理の実践

■ QC的ものの見方・考え方  ■ 品質の概念【定義と基本的な考え方】
■ 管理の方法 ■ 品質保証:新製品開発【定義と基本的な考え方】
■ 品質保証:プロセス保証【定義と基本的な考え方】
■ 品質経営の要素:方針管理【定義と基本的な考え方】
■ 品質経営の要素:日常管理【定義と基本的な考え方】
■ 品質経営の要素:標準化【定義と基本的な考え方】 ■ 品質経営の要素:小集団活動【定義と基本的な考え方】
■ 品質経営の要素:人材育成【言葉として】
■ 品質経営の要素:品質マネジメントシステム【言葉として】

品質管理の手法

■ データの取り方とまとめ方 ■ QC七つ道具 ■ 新QC七つ道具【定義と基本的な考え方】
■ 統計的方法の基礎【定義と基本的な考え方】 ■ 管理図  ■ 工程能力指数
■ 相関分析

4級について

レベル
  • 組織で仕事をするにあたって、品質管理の基本を含めて企業活動の基本常識を理解しており、企業等で行われている改善活動も言葉としては理解できる
  • 社会人として最低限知っておいてほしい仕事の進め方や品質管理に関する用語の知識は有している
  • ★ QC検定®4級問題例(見本)  *(一財)日本規格協会より

対象となる人材像
  • 初めて品質管理を学ぶ人
  • 新入社員
  • 社員外従業員
  • 初めて品質管理を学ぶ大学生・高専生・高校生
試験範囲
品質管理の実践

■ 品質管理  ■ 管理 ■ 改善 ■ 工程(プロセス) ■ 検査 ■ 標準・標準化

品質管理の手法

■ 事実に基づく判断 ■ データの活用と見方

企業活動の基本

● 製品とサービス ● 職場における総合的な品質 ● 報告・連絡・相談
● 5W1H ● 三現主義 ● 5 ゲン主義 ● 企業生活のマナー ● 5S
● 安全衛生(ヒヤリハット、KY活動、ハインリッヒの法則) ● 規則と標準(就業規則を含む)

試験の方法

受検資格
各級とも制限はありません。1級~4級の、どの級からでも受検いただけます。
試験時間・試験方法
  • 1級 : 120分 (マークシート・論述)
  • 2級 :  90分 (マークシート)
  • 3級 :  90分 (マークシート)
  • 4級 :  90分 (マークシート)

合格基準

1級
  • 一次試験(手法分野、実践分野):各分野の得点が概ね50%以上
  • 一次試験の総合得点(手法分野+実践分野)が概ね70%以上
  • 二次試験(論述):得点が概ね50%以上
  • 総合得点(一次・二次試験の合計点)が概ね70%以上
準1級

※1級試験の受検者の中で、下記の基準に達していた方は「準1級」として認められます。

  • 1級試験の合格基準の内、「一次試験」のみ基準を満たした場合
2・3級
  • 出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上
  • 総合得点が概ね70%以上
4級
  • 総合得点が概ね70%以上

資格取得の概要(※最新情報)

[こちら]をご参照ください。

2021年12月6日