受講料改定、レポート提出切手不要、マイページ強化のご案内/新企画連載:随想 鬼平犯科帳[第4回]

*2023年3月2日(木)

いつもお世話になります。日本技能教育開発センターです。

雪から雨へと変わり、雪や氷の解けだす頃となりました。躍動的な季節に向けて、ますますご多忙のことと存じます。

本日は、4月開講から実施されます
マイページ機能強化、レポート提出切手不要、受講料改定のご案内です。

また、石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「随想 鬼平犯科帳」第4話。ぜひ最後までお読みください。

2023年度通信教育受講料改定について

より効果的に学習でき受講生の利便性を図るため、2023年4月開講よりJTEX通信教育受講料を以下理由にて改定します。

  • 1.紙、物流費他の値上り
  • 2.動画、電子テキスト等を作成して講座充実を図るため
  • 3.マイページ機能充実
  • 従来のレポート提出状況、点数確認等の受講者サービスに加えて、下記機能を追加しました。

    • 受講者のメールアドレス登録機能
    • パスワード変更及びリセット機能
    • 講座ごとのお知らせ機能(動画登録含む)
    • 個人向け修了証PDF発行機能
    • 学習管理アラームメール機能
    • 複数講座の受講履歴の閲覧機能
  • 4.郵送代の無料化
  • レポート提出代(郵送費)をJTEX負担としました。
    (返却については従来からJTEX負担)


皆様にご用意をさせて頂きました「2023年度通信教育総合ガイド」は、改定後の受講料を掲載しております。


鬼平犯科帳連載について

JTEXメールマガジンでは、石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「随想 鬼平犯科帳」を1話ずつお届けします。
息抜きにご一読いただければ幸いです。

作者の池波正太郎氏は19歳のとき(昭和17年)、小平の国民勤労訓練所(戦後の中央職業訓練所)に入り、萱場製作所で2年間、四尺旋盤を使って飛行機の精密部品を作り、そのとき体で覚えたものつくりの手順で、『鬼平犯科帳』を書いたといいます。
このように、この小説の背景は意外に深く、皆様もこの作品から学ばれる点が多いと思います。



第4回『ふたりの五郎蔵』

    鬼平犯科帳にはあの海老坂の与兵衛、岩五郎など、私の郷里・越中生まれが多く登場する。最終作132話『ふたり五郎蔵』(平成元年。文春文庫24巻)の髪結の五郎蔵もその一人である。

    凶盗・暮坪の新五郎は、一味である髪結の情報から五郎蔵が改方出入りになると知り、初日に彼の女房を誘拐する。御用聞きに届けた五郎蔵は、次の日鬼平の髪結をするが、その不安感をさとられてしまう。

    鬼平が翌日密偵達に調べさせると、案の定女房が誘拐されていた。一方暮坪は、その夜五郎蔵を呼び出し、改方の動きを知らせ、裏門を開けるよう脅迫して承知させる。

    これに対し鬼平は、次の日から五郎蔵の髪結先を調べさせると、処刑された強矢すねやの伊佐蔵の子分のいる盗人宿があり、神田の菓子舗・桔梗屋には引込女がいることもわかり、強矢の弟・暮坪が鬼平に何か復讐をたくらんでいると気づく。

    このため引込女一本に絞って監視をし、五郎蔵に気づかれぬように諸準備を進めていると、同じ名前の密偵・五郎蔵が引込女の合図を見破り、犯行は今宵と知れる。

    それとは知らぬ暮坪が桔梗屋を襲うと、鬼平と近くの旗本屋敷にいた捕手が現れ、一網打尽。同時刻に、五郎蔵が忘れ物といって開けた裏門より浪人達が侵入すると、与力達が待ち構えていた。暮坪のねらいは改方に放火し、鬼平を辞任させることであった。

    しかし、女房は残党により江戸から連れ去られ、これをはかなんだ五郎蔵は入水自殺を図る。盗賊を一網打尽にするため、盗人宿にいた女房の救出を後回しにし、五郎蔵を利用した思いのある鬼平は、助けられた五郎蔵を無罪のうえ改方御用達にし、平太郎という名前まで与えるのであった。

    なお、五郎蔵は私の生まれた越中井波の出身である。この町は1390年創建の浄土真宗の大きな寺のある町で、池波の先祖はそこで宮大工をしていたが、天保年間に江戸へ出たという。昭和56年に初めて訪れた池波は、この古い町がすっかり気に入り、ここを終焉の地にしてもいいと思ったほどであった(『新私の歳月』講談社文庫)。

    また、五郎蔵の女房のおみよは池波と同じ浅草聖天町の生まれであるうえに、母の実家の家業と同じかざり職人の娘となっている。

    作者の愛情が込められた夫婦であるだけに、もし作者が元気で小説がさらに続けば、髪結の五郎蔵(平太郎)は改方の一員として密偵・五郎蔵と同じように活躍し、おみよは女賊となって再登場してきたかもしれない。




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2023年3月2日