【JTEX】受講者Myページ 機能紹介、修了証の郵送取り扱い変更のご案内 他 /新鬼平随想録[第2回]

*2023年9月21日(木)

朝露がおりる頃となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

本日は、

  • 受講者Myページ、修了証送付の取り扱い変更について
  • 石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「新鬼平随想録」
    第2話

について、ご案内いたします。ぜひ最後までご拝読いただければ幸いです。

受講者Myページ機能紹介

JTEX(訓)日本技能教育開発センターでは2021年3月開講から受講者Myページを開設しておりますが、皆様から頂いたご要望を反映し、今回大幅リニューアルいたしました。

2023年4月開講より運用しておりますMyページの機能を、ここで改めてご紹介いたします。

併せて、リニューアルに伴う修了証送付の取り扱い変更についてもご案内いたします。

修了証のダウンロード機能

特にお客様からのご要望が多くありました「修了証のダウンロード機能」を追加しました!!



    受講者Myページの機能は以下の通りです
      1.修了証の発行機能
        ※受講者証に記載されている修了証の発行先が「受講者ご本人」の場合のみ、ダウンロードボタンが表示され、修了証がダウンロードできます。
      2.電子ブック閲覧機能
      3.花マルNet【Webレポート提出・動画等Web教材窓口】利用機能
      4.動画概要講座等閲覧機能
      5.講座のお知らせ閲覧機能
      6.複数講座の紐付け設定機能
      7.メールアドレス登録・変更機能
        ※学習管理メール通知設定が利用できます。(修了認定されるとメールでお知らせします。)
      8.パスワード変更機能
        ※メールアドレスを登録するとパスワードの変更完了メールが受け取れます。
      9.住所・氏名等変更機能
        ※住所・氏名等の変更申請ができます。
      10.学習のしおり閲覧
      11.レポート提出及び返送先・修了要件・修了証発行先の確認
      12.成績情報・レポート返送情報の確認
      13.質問券受付・返送情報の確認


このたび、受講者Myページにて修了証のダウンロードが可能になった事により、郵送での対応を取り止めることといたしました。
10月5日(木)【修了認定日:9月22日(金)~9月28日(木)分】を最終送付日とさせていただきます。

修了証のお取り扱いについて



受講者証に記載している修了証の発行先が「受講者ご本人」の場合は
受講者Myページからの修了証ダウンロードのみとなります。
受講者証に記載している修了証の発行先が「貴社ご担当者」の場合は
今まで通り印刷した修了証を送付いたします


鬼平犯科帳連載について

JTEXメールマガジンでは、石岡慎太郎(JTEX理事長)による池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』をもとにした「新鬼平随想録」を1話ずつお届けします。息抜きにご一読いただければ幸いです。

作者の池波正太郎氏は19歳のとき(昭和17年)、小平の国民勤労訓練所(戦後の中央職業訓練所)に入り、萱場製作所で2年間、四尺旋盤を使って飛行機の精密部品を作り、そのとき体で覚えたものつくりの手順で、『鬼平犯科帳』を書いたといいます。
このように、この小説の背景は意外に深く、皆様もこの作品から学ばれる点が多いと思います。



第2回 秘密の場所

    随筆『越中・井波』(『新私の歳月』講談社文庫)等によると、池波正太郎が父方の先祖は天保の頃江戸へ出た宮大工と何かに書いたところ、井波町歴史民俗資料館長・岩倉節郎が海軍同士でもあり、特に熱心に誘ったので、昭和56年10月、58歳にして初めて井波を訪れた。

    岩倉の案内で、先祖の縁つづきの池波宗七が明治30年まで住んだ家跡を訪れたり、先祖が改築に加わったであろう瑞泉寺の大伽藍を見たりしている内に、池波は次第に井波が自分の故郷に思えてくるのであった。

    そんな池波は昭和61年、故郷の井波を登場させた小説『秘密』(週刊文春2月6日号~9月11日号。文春文庫)を発表する。

    京の町医者の息子・片桐宗春は篠山藩士の養子となったが、家老の長男を正式の果し合いで斬ってしまった。ところが逆に次男に仇討をされる身となり、今は父の弟子・滑川勝庵を頼って千住に隠れ住む。宗春は医術の心得もあるので、勝庵に袋物屋・吉野屋の代診をさせられたが、大変気に入られる。しかし偶然ながら昔の婚約者が吉野屋の後妻に入ったので、代診をやめ、新たな百姓家に隠れ住んでいると、料亭大むらの女中おたみと再会し、二人は結ばれる。

    明るくなった宗春は吉野屋の娘が病気と聞くと、後妻を気にせず、進んで病気を直す。また父が江戸にいた時、最愛の妻を亡くし、やむなく2歳の長男を千住の医者に養子に出したことも分かった。次男の自分を養子に出した父の気持ちもわかった宗春は、かつて父の弟子・久志本長順を頼って井波に隠れ住んだ時、長順が、

    何、此処までは追っても来ないし、来ても我らが必ずおぬしを守り通してみせる。
    どうじゃ、おもいきってこの井波に住みついては……わしは妻子のない老人ゆえ、おぬしがわしの跡をつぎ、井波の人びとの病気を診てやってくれれば、何よりうれしい。よく考えてみてくれぬか。

    といってくれたのを想い出し、井波で医者となって、おたみと生きていくことを決意する。

    そして旅立ち前に医者の兄に会いにいくと、家老の次男たちが兄を襲っており、斬った後に人違いと気付く。彼らはもう仇討ちをやめるかもしれないが、二人は急ぎ秘密の場所井波へ旅立つ。

    ところで池波は上の井波の医者・久志本長順の発言の前に次のような「越中・井波観」を書いている。

    ① 越中砺波郡・井波は、五箇山から飛騨へつづく利賀の山地を背負った平野にあり、古いむかしの南北朝のころ、後小松天皇の勅許を得て創設された瑞泉寺という大刹がある。

    ② 北陸の地は「真宗王国」である。戦国のころの、宗徒たちが法灯を守るための結束は非常なもので、その激烈な抵抗に、戦国武将たちは大いに悩まされたという。

    ③ 大刹・瑞泉寺の大伽藍のすべてを埋めつくした見事な木彫も、井波の工人の手によるものだそうな。

    ④ 道を歩いて行くと、軒をつらねた木彫り師の家から、のみの音が絶えず聞こえてくる。人の情がこまやかで……井波はそのようなよいところなのです。

    ⑤ ただ冬になると、風がすさまじい。厚い戸が外から吹きつけてくる風に弓なりになって、いまにも破れるかとおもうほどです。

    以上の「越中・井波観」は随筆『越中・井波』に書かれたものと基本的に同じであるが、池波はそのうちでも2番目を強く意識してこの小説を書いたことが、久志本の言葉から読み取れると思う。

     また池波はこの後平成元年、鬼平犯科帳の最終作・132話『ふたり五郎蔵』(オール読物7月臨時増刊号。文春文庫24巻)を発表し、越中・井波生まれの髪結い・五郎蔵を登場させるが、『秘密』はこの『ふたり五郎蔵』を書くために、あらかじめ書かれた姉妹作ではないかと思われる。




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2023年9月21日