持続可能な安全管理 未来へつなぐ安全職場

*2021年6月9日(水)

2021年度全国安全週間(7月1日~7日)の準備期間(6月1日~30日)が始まります。
今年のスローガンは、「持続可能な安全管理 未来へつなぐ安全職場」で、SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」に合わせたスローガンとなっています。
この機会に、「人命尊重」をあらためて認識していただくよう、すべての働く方が安心して安全に働くことのできる職場の実現に向けて、安全職場の啓発を行っていきましょう。

さて、2021年4月ひと月での労働災害死亡事故は全産業で140人、うち製造業は25人で昨年度より8人増加しました。
死亡災害の原因は、1位が墜落・転落39.3%、2位が挟まれ・巻き込まれ31.2%です。
休業4日以上の死傷災害は全産業で25,185人、その原因1位は転倒、2位は墜落・転倒で、3位はその他になりますが、その他の中にコロナ感染症によるものが含まれます。

新型コロナウイルス感染症罹患労災の発生

2020年の労働災害による休業4日以上の死傷者数は131,156人で前年より5,545人増えました。このうち、新型コロナウイルス感染症の罹患による労働災害は6,041人です。
新型コロナウイルス感染症による労働災害は、医療・社会福祉などの保険衛生業種で4,578人と多く、次は製造業の345人、建設業187人になります。
突如として始まったパンデミックに文字通り命を賭して闘っている医療現場や福祉現場の方々および社会インフラ維持のために継続勤務されている方々に心からの感謝をお伝えしたいと思います。
労働安全の観点からは、職場が感染要因とならないよう「3密回避」「換気」「マスク着用」「手洗い・消毒」など感染病対策の重要性がクローズアップされることになりました。

派遣労働者・技能実習生の労災に注意

派遣労働者の労働災害発生が増えています。2020年の派遣労働者の休業4日以上の死傷者数は、全体で5,307名、うち製造業は2,098名となっています。
事故は機械等への「はさまれ・巻き込まれ」が最多で、防止対策として、機械等の安全な使用を徹底し、リスクアセスメントと必要な改善措置をとる必要があります。
クレーンの使用に伴う労働災害の防止には、玉掛け作業の安全に係るガイドラインに基づく取組をはかっていきましょう。
また、高齢者や技能実習生等外国人の労働災害も増加傾向にあり「作業手順」や「安全のためのルール」を理解してもらうよう一層努めていきましょう。

JTEXの安全講座のご紹介

JTEXでは、はじめて安全を学ぶ方のための入門講座からリスクアセスメント
ものづくり現場の各種装置の安全対策まで、幅広い講座をそろえています。

みんなの安全「基本のキ」

製造業の現場にはじめて働く方のための入門講座です。

  • 1章 安全とは?
  • 2章 服装と職場環境も事故に関係する!
  • 3章 ルールを守って安全作業
  • 4章 危険をなくしていこう!
  • 5章 現状維持から改善へ
  • 6章 落ち着いて事故対応
  • 7章 情報を共有しても秘密は守る!
  • 8章 健康バッチリ!安全作業
  • 9章 まだある安全対策
職場の安全衛生管理

「安全衛生法」をもとに安全衛生管理の全体像を学びます。

  • 安全衛生管理に不可欠な事項を体系的に学ぶ
    第1編 安全衛生管理総論
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  • 安全管理のポイントを個別・具体的に学ぶ
    第2編 安全管理
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  • 衛生管理のポイントを個別・具体的に学ぶ
    第3編 衛生管理
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みんなのリスクアセスメント入門

危険性や有害性を事前に見つけ評価し、リスクを減らす手法をQ&Aでわかりやすく学びます。

  • 1章 リスクアセスメントとは何か
  • 2章 リスクアセスメントの実施手順
  • 3章 リスクアセスメントの実施体制の確立
  • 4章 実施時期と対象の選定
  • 5章 情報の入手方法
  • 6章 危険性・有害性を特定する
  • 7章 リスクの見積もり・優先度の設定方法
  • 8章 リスク低減措置の検討と実施
  • 9章 実施状況の記録と見直し
ヒューマンエラー対策講座

事故・災害には何らかのヒューマンエラーが潜んでいます。
ヒューマンエラーを防止するリーダーのための講座です。

  • 第1部 災害の要因
    なぜ災害は発生するのか、その原因を探る
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  • 第2部 ヒューマンエラーの防止
    設備面、作業・環境面からの防止策、感受性向上訓練を学ぶ
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  • 第3部 安全とリーダー
    安全を守るためにリーダーはどうあるべきかを学ぶ
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ゼロ災害のための「現場の安全対策」

工業装置の使用場面で発生する事故を予防するための講座

  • 1章 安全の基礎
  • 2章 職場における安全衛生対策
  • 3章 電気装置の安全な取り扱い方
  • 4章 機械装置および重量物の安全な取り扱い方
  • 5章 化学物質の安全な取り扱い方
  • 6章 放射線の安全な取り扱い方
  • 7章 高圧ガスの安全な取り扱い方
  • 8章 スケールアップ(設計・試作・製造)
  • 9章 実生産時の安全対策、設備、装置運転時の注意
  • 10章 環境保全―廃棄物処理、騒音、振動
  • 11章 緊急時の措置―事故、火災、爆発および地震時の対応
【発行・編集・著作】
JTEX 職業訓練法人 日本技能教育開発センター
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2021年6月9日